書籍出版・発売中

「地域・施設で死を看取るとき〜いのちと死に向き合う支援」

 当NPO代表・小畑万理の編著によりこのほど「地域・施設で死を看取るとき」(明石書店)を出版しました
私たちは、介護、介助のプロセスがやがては死に到達することを知っています。死は結果に過ぎず、そこに至るまでに本人、家族が心から悔いのない死を迎えるために、「必ず死ぬ存在としての人間」という観点がなによりも大切です。
たとえば特養では、多くの介護スタッフが最後の日々に心砕き、死と向き合っています。しかし、地域で暮らす高齢者の介護状況の悪化による死は、必ずしも懸命に生きた末の納得や満足を伴う死でなく、むしろ心残りを抱え、孤独なうちに迎えられているのではないかという印象を受けます。
本来、死は生の全(まっと)うであるはずですが、社会の中ではそれを妨げる要因が諸々存在します。 当書籍では、支援者の実践報告、家族の手記、物語を土台に、死に対して5つの視点から検討する形をとりました。当事者と家族の思い、現場の方から見聞きした現実、実践者の支援を横糸に、社会福祉支援の考え方を根底に、社会学、哲学、死生学等の考え方も加味し縦糸に配置、それを編みこみ、織物のように仕立てたのがこの本です。 支援者のみならず一般の方々にもぜひご一読いただきたいと思います。
●おもな執筆者(敬称略):大塚トヨ(認知症ケア。介護福祉士、介護支援専門員)、長島明子(NPO法人ふぁいん、社会福祉士、介護支援専門員)、田邊薫(音羽台レジデンス、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、主任介護支援専門員)、西田ちゆき(当NPO理事、社会福祉士)、中畝治子(宇都宮共和大学子ども生活学科准教授)、吉川公明(桜ヶ丘延寿ホーム、社会福祉士)、野口恵子(あすなろ看護グループチーフほか)、太田奈美(あすなろケアマネジメントグループ主任チーフ、介護支援専門員、社会福祉士、精神保健福祉士)、井出意作(小諸学舎理事長)、倉西隆男(当NPO理事、社会福祉士)、鈴木貴文(荏原特別養護老人ホーム施設長ほか)、内野滋雄(社会福祉法人三徳会理事長、内野医院院長、東京医科大学名誉教授ほか)、森口弘美(たんぽぽの家ケアする人のケアプロジェクトアドバイザー、同志社大学社会学部社会福祉学科助教ほか)、児島康夫(川越キングス・ガーデン施設長ほか)

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