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地域円熟講座1第1回
地域円熟講座第1回を開きました 認知症の高齢者にどう対応する?今回の講師は、訪問看護師の経験も豊富で、現在「たまプラーザ地域ケアプラサ」所長の田中ひろみさん、「藤ファーマシー」社長で薬剤師の中村菊代さんをお呼びしました。まず田中さんから、今年3月にできた「たまプラーザ地域ケアプラザ」での活動の中で出会った、認知症高齢者の事例に関する紹介がありました。そのお年寄りのちょっとした行動の変化に気づいた住民のひとりが、地域ケアプラザに相談を持ちかけ、適切な支援につながった良い事例でした。私たちは、もしも周りに「認知症かもしれない」という高齢者に気づいたとき、気にはなっても見てみぬ振りをするかもしれません。そんなときにちょっとでも地域の専門家や区の担当者に声をかけることが大切だと述べられました。近年、認知症について知識をもった「キャラバンメイト」が増えていて、さまざまな場所で活躍していることも紹介されました。高齢者の尊厳を守るためには、保護、管理という視点ではなく、行きたいところへ安心して出かけていける地域の存在が重要だということを改めて考える機会になりました。 地域を支える薬局の役割次に青葉区薬剤師会会長も務めておられる、「藤ファーマシー」の社長、中村菊代さんからおもに訪問薬剤師の役割などについて話がありました。「藤ファーマシー」は、青葉台では調剤薬局として第1号、開局以来33年の歴史を誇る、まさに地域を守る「ホーム薬局」です。たとえば近年は、「在宅医療」が広がっていて、それに伴い「訪問薬剤管理」という仕事が増えているそうです。これは、患者さんのお宅を訪問し、枕元で薬の説明をしたり、なかなか薬を飲んでくれないような高齢者と話をして理解を深めてもらい、適切な治療を行うというものだそうです。それには訪問看護師やホームヘルパーらとの連携が大切だということも合わせて説明がありました。訪問先の中にはひとり暮らしの高齢者も少なくありません。遠くで暮らす家族に代わって体調の変化や日々の暮らしを支える大事な役割を担っていることなど、地域に密着した薬局の存在の重要性を知ることができました。 地域で暮らし続けることへの課題質疑応答では、認知症の高齢者への対応への関心が集まり、従来より抱いている認知症へのマイナスイメージをいかに拭い払っていくかが地域社会の課題として浮かび上がったところで時間切れとなりました。自分自身だけは認知症にはならない、家族が居るから大丈夫、といった思い込みを捨て、最期まで地域で暮らし続けることは案外、容易ではないことをまずは覚悟する必要がありそうですが、その上で地域に住む私たちひとりひとりが考えて行動することで、より住みやすい社会になるということも気づくことができました。(倉西隆男)
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