看取り塾(一般&専門)

専門第2回

 2014年2月22日(土)、専門職向けの「看取り塾」第2回を開きました。テーマは「障害を持つ人が自宅・施設で人生をまっとうするために」。

当事者からの報告


当事者からの報告として重症心身障害をもつお子さんとの生活をお母さんの立場からお話いただきました。 おもに当法人の小畑代表がインタビューするかたちで時間を追ってお話いただきました。次の発表者である支援者、赤石澤さんとの出会いやケアホームでの暮らしなど当時の様子をわかりやすく話していただくことができました。また、誤嚥を起こした際、医師と人工呼吸器を巡るやりとり、支援者とのやりとりなど、参加者にはたいへん参考になる内容でした。とくに人口呼吸器の装着に関しては「親だから決められない」という葛藤があることを強く感じることができました。


支援者からの報告


NPO法人Shining POPO 生活介護事業所「ららふる」支援員の赤石澤由紀子さんからは、当事者、利用者の「使える力」を最後まで支援することの大切さ、口から食べることの意義、人としての尊厳などを丁寧に語っていただきました。


状況の変化に見合った支援を


「食べたい」、「出かけたい」、「誰かと交わりたい」、それぞれ望みはちがいますが、生きている実感とはそうした望みが達成されて得られるものです。赤石澤さんたちは利用者さんに寄り添ってその人の生き方を支えていることがよくわかる内容でした。重い障害のある人は、言葉で希望を伝えることはできませんが、常になにかを訴えているものです。それをどう汲み取り、固有の人生をどう全うしてもらうのかは大切なことです。今回の実例からは、本人の持っている力を毎日使うことが満足した人生をまっとうすることであり、そのための支援が求められていることを改めて学習することができました。(倉西隆男)


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